あなたはいつ、コーヒーを飲んでいますか?
「眠い時」「朝、昼、晩」「仕事をしながら」など色々なタイミングがあるかと思います。特に朝、眠気覚ましにコーヒーを飲む方も多いのではないでしょうか。
そんな「朝コーヒー」ですが実は飲み方によっては身体に負担をかけているかもしれません。
朝の正しいコーヒーの飲み方を知って毎日を気持ちよくスタートしましょう。
今回は朝コーヒーにどんな効果があるのか、また、飲むときの注意点やポイントについてご紹介します。
朝にコーヒーを飲むとどんな効果、効能があるの?
ご存知の通りコーヒーには「カフェイン」が含まれています。このカフェインが身体にさまざまなメリットをもたらしてくれます。
特に朝のコーヒーは眠気覚ましとして幅広く活用されていますね。正しく朝コーヒーを飲めばたくさんの効果が期待できます。
そんな「朝コーヒーの効能」を6つご紹介します。
効果①二日酔いに効く
二日酔いでズキズキと頭痛がしたり、気持ち悪かったりするとありますよね。
そんなときにはコーヒーに含まれているカフェインが効果的です。
そもそも二日酔いで気分が悪くなる原因は何でしょうか。
それはアセトアルデヒドという毒素が関係しています。
アセトアルデヒドは血管を拡張させる働きがあります。血管が拡張されることによって血管も周りにある筋肉が刺激され痛みが生じます。
特に脳の周りには血管が張り巡らされており、血管のすぐ外側に筋肉があるのでより痛みを感じやすいです。
二日酔いで頭がズキズキ痛む理由は血管の拡張だったんですね。
その血管の拡張を抑えてくれるのがコーヒーに含まれるカフェインです。
カフェインには血管を収縮する働きがあります。これによって筋肉への刺激が軽減され頭痛を緩和することができるのです。
また、アセトアルデヒドはアルコールを分解する時に生成されます。アセトアルデヒドは毒性があるので気分が悪くなったり、吐き気を催したりするのです。
このアセトアルデヒドを分解するのは肝臓で行われますが、何とカフェインはこの肝臓の働きを活性化する作用もあります。
加えてカフェインは利尿作用もあるので毒素をいち早く体外に出すよう働きかけてくれるのです。
カフェインの効果
- 血管を収縮させて痛みを抑える
- 肝臓を活性化させてアセトアルデヒドの分解を促進させる
- 利尿作用で毒素をいち早く排出させる
効果②体内時計を伸長させる
朝、日の光を浴びると体内時計がリセットされると良く言われますが、コーヒーに含まれるカフェインも実は体内時計に影響を与えます。
人の体内時計は平均24.2時間(24時間10分)周期ですがコーヒーを飲むことでその周期が伸びます。カフェインの濃度によりその伸長時間は異なりますが約2時間ほど対内時計が伸びるでしょう。
カフェインを摂取することで体内時計の時間を伸長させることができるということは「コーヒーに含まれるカフェインで体内時計を修正できる」ということです。
朝起きた際に、同じタイミングでコーヒーを飲むことで体内時計をリセットすることができます。ちなみに、香辛料のシナモンは体内時計を短くする作用があります。
ただしマウスでの実験のため人への実際の効果は証明されていませんが多いに期待できる活用方法だと考えます。
朝のコーヒーで体内時計をリセットし気持ちの良いスタートをきりたいですね。
効果③リラックス効果
コーヒーの香りに癒されますよね。
また、コーヒーを飲むとリラックスできると実感している方も多いのではないでしょうか。
「コーヒーにはリラックス効果がある」というのは科学的に証明されています。
「リラックスしている」という感覚の正体はα波(アルファー波)というものです。研究において、リラックスしている時にでるこの脳波が「コーヒーの香りを嗅いだ時」に最も出ているということがわかりました。
また、コーヒーの種類によってもリラックスの効果に差があります。
リラックス効果が高い | リラックス効果が低い |
---|---|
グアテマラ | マンデリン |
ブルーマウンテン | ハワイコナ |
そして深煎りのコーヒーが最もリラックス効果が期待できます。
コーヒーは「次はどんな豆にしようかな?」と選ぶのが楽しいですが、リラックスを目的にコーヒーを飲む場合は「グアテマラ」や「ブルーマウンテン」そして深煎りのコーヒーを飲むのがいいですね。
効果④便秘解消
コーヒーには便秘解消効果もあります。
これはコーヒーに含まれる「カフェイン」と「コーヒーオリゴ糖」が関係しています。
カフェインには副交感神経の一種である「迷走神経」を興奮させる働きがあります。
この神経は内臓をコントロールする働きを持ち、腸の運動を促す働きがあるんだとか。また、カフェインには胃酸の分泌を促す作用もあり胃とつながっている腸も刺激を受けます。
カフェインが腸の運動を促すことで便秘解消につながるんですね。
そして、オリゴ糖の一種であるコーヒーオリゴ糖も便秘解消に効果があると言われています。
オリゴ糖は腸内で善玉菌の栄養となる成分です。そのため腸内環境を整える効果が期待でき、便秘の解消に効果があると言われています。
効果⑥ダイエット効果がある⁉︎
コーヒーに含まれるカフェインにはリパーゼと言われる脂肪の分解を促す作用があります。これによって脂肪燃焼効果が高まりダイエットにつながるのです。
その他にもカフェインと同じくらいメリットのある成分が入っています。
ポリフェノールの一種、クロロゲン酸です。クロロゲン酸はリパーゼと同様、脂肪分解効果があります。
コーヒーには「脂肪分解する働き」をもつ成分が入っているためダイエット効果があると言われているんですね。
朝にコーヒーを飲むときの注意点
朝にコーヒーを何気なく飲んでいる方は多いと思います。
実際、筆者も今までは朝の空腹を満たすためにコーヒーを飲んでいました。
結論、空腹時のコーヒーは身体に非常に良くないことがわかりました。
ここでは朝コーヒーを飲むときにやってはいけないNGなことについてご紹介します。
何も食べずにコーヒーは飲まない
空腹時にコーヒーを飲むのは胃を痛める危険性があります。胃に何も入っていない状態でコーヒーを飲むことで胃酸が出て胃を痛めたり、消化機能に影響を与え、長期的な健康に害を及ぼす危険性があります。
他にも、しっかりと消化できないことで下痢のリスクにもつながります。
起きてすぐにコーヒーを飲まない
起きてすぐのコーヒー摂取もよくないと言われています。
人間の体内時計では朝8時〜9時にコルチゾールという脳を活性化するストレスホルモンが分泌されます。朝起きてすぐにコーヒーを飲むことでこのコルチゾールの分泌が減り体内時計が狂っていきます。
カフェインに耐性も付きやすくなりカフェインなしでは生活ができないカフェイン中毒になる可能性もあるので注意しましょう。
寝不足の時はコーヒーを飲まない
コーヒーを飲むと頭がすっきりし、パフォーマンスのレベルが上がると考えられがちですが実は逆効果であることをご存知でしょうか。
コーヒーに含まれるカフェインで脳の覚醒状態は維持され「すっきり」する感覚は得られますが実際にはすっきりしただけでパフォーマンスレベルが向上するわけではありません。
寝不足であまり集中できないときにコーヒーを飲んでも効果はあまり感じられないということです。
むしろ身体に悪影響でしかないと言えます。慢性的なだるさにつながる可能性があるので注意しましょう。
甘い缶コーヒーは飲むのを控える
甘い缶コーヒーは血糖値の上昇につながります。毎日のコーヒーが習慣化していて毎日何気なく飲んでいるコーヒーで知らないうちに糖分を取りすぎてしまっていませんでしょうか。
「朝のコーヒーがやめられない!」というかたはブラックコーヒーに変えることをお勧めします。
※夜にどうしてもコーヒーを飲みたいと言う方は寝る4時間前までに飲みましょう
詳細はこちら→関連記事「コーヒーに含まれるカフェインの持続時間は?抜けるまでに何時間?」
朝コーヒーの注意点の対処法は?ポイントをご紹介!
朝のコーヒーを飲むときの注意点はたくさんあります。
朝コーヒーが習慣化している方は「これ、やってしまってる!」というものがあったかと思います。
ここではその朝コーヒーの注意点に対する解決策についてご紹介します。
朝コーヒーを飲むポイントを押えて朝コーヒーのメリットを最大限に活用した日常を送りましょう。
コーヒーは食後に飲む
朝ごはんを食べてからコーヒーを飲みましょう。
コーヒーに含まれるカフェインは消化を促す作用があるため朝ごはんを食べた後に飲むのが望ましいです。
朝ごはんを食べる前にコーヒーを飲むと胃が空っぽにもかかわらず胃酸が分泌され胃を痛めてしまう可能性があります。胃痛の原因になるだけでなく下痢の原因にもなりますので注意しましょう。
朝ごはんがコーヒーだけの場合は⁉︎
どうしても朝ごはんが食べれない。コーヒーだけ飲みたいという場合はミルクを入れて飲むのがお勧めです。
やはり起きた後すぐの胃に何も入っていない状態や空腹時にコーヒーを飲むのはよくありません。
胃痛につながったりひどい場合胃潰瘍の危険性もあります。
ミルクを一緒に摂取することで胃を保護することができ、胃を守ることができるのです。
起きて1時間後に飲む
コーヒーを朝起きてすぐに飲むと、朝に最も分泌されるコルチゾール(ストレスホルモン)の分泌を抑えてしまいます。
このストレスホルモンの分泌がうまくできないと体内時計にも影響があります。
コーヒーは最低でも起きて1時間後に飲むようにしましょう。
寝不足の場合はカフェインレスコーヒーを飲む
寝不足の場合のコーヒーは身体によくありません。
慢性的な倦怠感に見舞われ悪循環になってしまいます。
朝、起床後あまり体調が良くないのにどうしてもコーヒーを飲みたい場合は「カフェインレスコーヒー」を飲むようにしましょう。
また、日常的に夜、就寝前にコーヒーを飲んでいる場合はコーヒーを控えることをお勧めします。
寝る直前にコーヒーを飲むことで、飲まなかった場合の睡眠時間より30分も短くなるんだとか。
寝ている時の疲れの取れ具合も変わってきますので注意しましょう。
できるだけブラックで飲む
毎日甘いコーヒーを飲むことで知らないうちに糖分を摂取してしまい血糖値の上昇にもつながります。
出来るだけブラックで飲んだり、ブラックコーヒーが苦手な方はミルクを入れて飲むことをお勧めします。
そもそも朝に甘いものを摂取するのはあまりよくありません。急激な血糖値の上昇によって糖尿病のリスクも高まります。糖が全身の血管を傷つけ血液がドロドロになる危険性もあります。
朝のコーヒーは出来るだけブラックやミルクを入れて飲みましょう。
朝コーヒーのおすすめの飲み方まとめ
朝にコーヒーを飲む場合は以下に注意して飲むと効果的です。朝のコーヒーを最大限に活かした生活を送ることができます。
- 朝ごはんを食べてからコーヒーを飲む
- 起きて1時間後に飲む
- できるだけ無糖のコーヒーを飲む
- 体調に合わせてカフェインレスコーヒーを飲む
空腹時のコーヒーは体に良くないためできるだけ朝ごはんを食べてからコーヒーを飲みましょう。そうすることで消化を助けてくれます。
どうしても胃に何も入れずにコーヒーを飲みたい場合は水を飲んだ後にコーヒーを飲むことをお勧めします。
また、コーヒーを飲むときにも体調に合わせてコーヒーの種類を変えるとより効果的です。
糖分の取りすぎを起こさないためには糖分の入っていないコーヒーがおすすめです。ブラックコーヒーか無糖のカフェラテ、カフェオレを飲むようにしましょう。
また、吸収が早くなるようにホットコーヒーを飲むと良いでしょう。
寝不足であったり倦怠感があったりする時はカフェインレスコーヒーにすると身体に悪影響を与えずにコーヒーを楽しむことができます。
今回は正しい朝コーヒーの飲み方とその注意点とポイントについてご紹介しました。
「自分はカフェインに強い!」と思っている人でもカフェインの効果、効能は無意識のうちに身体に影響を及ぼしています。
筆者も朝ではないですが、寝る直前までコーヒーを何杯も飲んでいました。
そうすると「眠りが浅くなる」「睡眠時間が30分短くなる」ということを知って寝る 2時間前に1杯飲むだけの生活を実践したところ、驚くほどすっきり起きることができるようになりました。実感するほどですので本当に驚きです。
カフェインは摂取していると耐性がつくそうです。
「僕、私はカフェインに強いから大丈夫!」と考えている方も正しい朝コーヒーの飲み方を実践することでより効果を感じることができると思います。
ぜひ実践してみてくださいね。